ARTICLEアーティストのリアルを届ける特集記事
Text&Photo / Sakura
はじめまして。オーストラリアに留学中のさくらです。今年の2月から縁あってBendigoという町に留学しています。
Bendigoはメルボルンから車で3時間ほどの距離で、ネイティブのオーストラリア人が多く暮らす小さな町です。大都市でも、ビーチが近くにあるわけでもないけれど、ローカルなお店や地域のマーケットなど、掘り起こしがいのある町だと感じています。
また、この町に住む人たちは口を揃えて「Bendigoが好き」というので、この地域ならではの魅力があるはずだと、新たな発見を楽しみにしています。
この留学に至る経緯は話すと長くなるのですが、「英語を流暢に話せるようになりたい」「デザインを学んで自分の興味を突き詰めたい」「地域の観光を調査して熊本に還元したい」など、休学した一年を無駄にしないよう願望盛り沢山のものになっています笑
ですが現在、コロナの影響でロックダウンが続いており、外出は食材の買い出しか散歩くらいなので、今回は散歩中に見つけたほっとする日常をお届けしたいと思います。
「Free」の一文字で幸せを”おすそわけ”
近所を散歩していると、よくfree!と書かれた看板を見つけます。この日は、あるお家の前で綺麗なお花を見つけました。
傷みも少なく、丁寧に色分けして入れてあるところから、「おすそわけ」の気持ちが伝わってきて、ほっこりとしました。
この後、少しだけ頂戴したお花は家の花瓶に生けてあります。綺麗な花をいただいた喜びに加えて、シェアしてくれる優しさにも触れ、2倍に嬉しい日でした。
また、私の近所には”フリースポット”があります。シェアメイトが度々、「そこの角からフリーの食材をもらってきた」と言うので、どんな角だよといつも不可思議に思っていたのですが、場所を教えてもらいました。
それがここ。野菜や果物、パン、紅茶、イースター後には卵形のチョコレートなど様々なものが置かれています。どこの誰が置いて、誰が持って帰るのか分かりませんが、みんなで食べ物をシェアするのも素敵だなあと思ったところです。
人が支え合って生きているという、この土地に住む人のつながりを感じます。
町全体がファミリーのよう?Small talkで広がる人と人との輪
オーストラリアに来て驚いたことの一つが、いわゆるsmall talk。日本では、知らない人に話しかけると少なからず怪しまれますよね。
挨拶くらいならともかく、世間話とか。
ですが、オーストラリアではいたる所でsmall talkが開催されます。
私が図書館で本を読んでいた時は、近くで本を読んでいた若者がバッテリーを持ってないか尋ねて来たり(持ってたので良かった)、スーパーで肉を吟味していた際は、女性がこっちの方がいいと話しかけてきたり。私の場合は、町であまり見ない顔なので、どこから来たのか話しかけられることもしばしばあります。
そういったオーストラリアのフレンドリーさ、カジュアルさはとても気に入っています。散歩中も、挨拶を当たり前のように交わします。
毎日3回決まった時間に散歩するシェアメイトは、散歩中に会う人と顔見知りになったと嬉しそうに話していました。お互い挨拶を笑顔で交わし、清々しい気分で1日を過ごすのは気持ちがいいものです。
流石に、大都市のメルボルンでは通りすがりに挨拶やsmall talkをするようなことはあまりないようですが、こういったsmall talkや挨拶もオーストラリア人たちのフレンドリーな気質を表しているのかもと思ったところです。
道路はキャンバス!
道端には小さなアーティスト
散歩をしていると、素敵なアート作品を見つけることもあります。
それが、こちら。
奥に座っている彼女の大作です。
綺麗に色分けがされ、丁寧に塗られています。
ロックダウン中の散歩を華やかにしてくれます。
いつも、今日の作品はどんなものだろうと、楽しみにこの道を通るのです。
いかがでしたか?
Bendigoという小さな町から、なんだかほっとする話題をお届けしました。
熊本で生活していた頃は、バイトと学業に追われていたのですが、最近では生活に時間ができて、小さな喜びを幸せに感じることが増えたような気がします。
また、家族や友人と離れ、少しのコミュニケーションにも苦労する困難な環境にあるからこそ、ちょっとした発見や優しさに胸が高鳴ります。
これからは、オーストラリアの文化、アートについてや、私が大好きな、熊本の情報も発信していきますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね〜!
Writer
さくら
熊本生まれ熊本育ち。焼き鳥と〆さばが好きな、ごく普通の大学生。大学生活を通して、旅行情報サイトの運営、リゾバ、ヒッチハイク、海外留学、語学ボランティアなど様々なことを経験。その中で、国際交流の楽しさと熊本の美しさに気づいたが、英語が話せない悔しさが忘れられず、単身オーストラリアへ留学中。世界196カ国に友達を作りたいと思っている。