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ARTICLEアーティストのリアルを届ける特集記事

汚れるときも好きな格好で 私たちの作業服 in 芸術大学 in ニース

皆さまいかがお過ごしでしょうか?フランスはまた外出禁止令が発令され、更にニ ースではテロが起き、不穏な空気に包まれています。私の通う芸術大学は普通の大 学のようにオンライン授業だけでは済ませられないのでスタジオへのアクセスだけ でも許されないか政府と交渉中です。そんなモヤモヤした空気の中、皆んながまだ 学校にいるうちに写真におさめた彼らの個性溢れる作業服をお見せしたいと思いま す。昔からファッションに関心が高いと言われる肥後もっこすたちのインスピレー ションに少しでも繋がりますように。

 

 

マーフィー:主に立体造形とパフォーマンスをする。韓国出身。この時はパソコン で調べもの中。後で他の作業もできるように動きやすいレギンス。ポイントはこの スカーフをスカートとして着用していること。スカーフの色や質感のバリエーショ ンは市販のスカートよりはるかに多くこうやって代用することで唯一無二のスカー トに変身する。キラキラしたスカートと割と目立つ靴で全体的なバランスを取って いるのも大切なポイント。

 

エロイズ:中世時代の絵画をモチーフに作品を多く作っている。左の造形物はその 時代に描かれた架空の生き物を立体化させている途中。この写真では少し分かりに くいがアイシャドウをセーターと同じ紫にしている。服の色のインスピレーション は下の絵画のようにパッと華やぐトーン。こうして見ると彼女自身が絵画から出て きたように見える。

 

 

アンズレー:立体、映像なんでも問わず作成する。モーリシャス島出身。パリで開 くグループ展のメンバーに連絡作業中。ノートも携帯までも見事に黑。1960-70 年代 に盛り上がった政治組織ブラックパンサー党のファッションを意識している。何し ろ黑でコーディネートするのは頭を使う必要がなく楽だそう。同感。

 

 

マティス:主にポップでカラフルな絵を描く。フランス南⻄出身。こちらも黑が主 な装いですが、機能性重視。CORDURA というこのズボンのブランドはしっかりして いて⻑持ちする。同じようなズボンをもう一着持っていてこの2本を交互に毎日着 ている。上着はパタゴニアで暖かい。いつでも絵を描いたり、木工所でキャンバス の土台を作ったりどちらにも対応できる服装。

 

 

ノラ:パリ近郊出身。立体造形や音、植物などを使ってインスタレーションを作 る。この撮影時は音楽鑑賞をしていた。この鮮やかなセーターはパリの古着屋で購 入。下の部分が⻑かったので切ってズボンにイン。真面目に見えすぎないようにこ のようにパンチの効いた色で明るさを取り入れるのがポイント。

 

 

キアラ:これまでは主にたくさん絵を描いてきた。パリ出身。お母さんが日本人で ファッションのお仕事をしているだけあって、いつもコーディネートが上手い。古 着屋で買ったラルフローレンのベストと昨夜出来上がったばかりのお手製ピアス。 最近ピアス作りにハマっている。この日は前の前の代の壊れたパソコンを自分で修 理しているとのことだった。ピアスとベストそれからパソコンの中の電子版も幾何 学模様で奇跡のマッチング。さすが。

 

 

仲良しお二人:(右)ルカスはアルゼンチン人(左)レオはフランス人。二人とも アウトドア大好き人間で服装にも作品にもそれがにじみ出ているのだがここでは作 品の部分は省略。背景はレオが自分で縫ったテント屋根。二人ともこだわりは履き 心地のよい靴。どこにでも履いていっているんだろうなと見て取れる。どちらの靴 も知らないブランドだけど確かにクッションが良さそう。レオはズボンにポケット がたくさんついているのが重要だそう。

 

 

ゼリア:縫い物の作品やペインティング、立体造形など原子核にまつわるテーマで 作品を作っている。彼女の服装を選ぶ重要ポイントはとにかく暖かく過ごせるこ と。この赤のダウンは彼女のトレードマークとも言っていいほどいつも着ていて、 ⻑距離からでも彼女を見つけやすい。更にその下に3枚重ね着している。そのうち の一枚は8年前に日本で買ったユニクロのしましまヒートテック。実は父の仕事の 関係で高校生の時、日本に何年か住んでいた。

 

 

ケビン:これまでは主にペインティングの作品を作ってきた。フランス南⻄出身。 左側は去年の冬に撮影したもので右が今年のケビン。髪型以外はほぼ変わっていな い。真っ⻘のズボンがトレードマーク。一番のお気に入りは先ほど登場したレオお 手製のリネンバッグ。持ち手はオレンジ色のマジックテープで束ねてあって、縫い 糸もアクセントが効いている。

 

 

カミーユ:陶芸やペインティングを主に作っている。ニース在住・活動。今年の卒 業生でこの時は正に最後の講評会でこのカミーユオリジナルつなぎでプレゼンテー ションをした。布へのプリントも縫う工程も全て自分でしたそうです。

ボタンは陶器で、髪留めのシュシュもつなぎと同じ布で作製。

プリントされているのは彼女にたくさんの影響を与えたおばあさんや母親、妹な ど。彼女の作品はいつも生活の中のモチーフや彼女の家族の影響が反映されている というプレゼンテーションだった。作品はこちらで見れます→ https://www.instagram.com/camillechastang/

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。それぞれのちょっとしたこだわりに個性が出ますね。日 本でも人気のワークマンのように機能性の高い服が流行っていますね。気候変動が激しくなってきていることに対しても柔軟に対応できる衣服の組み合わせや選び方 が好まれるようになっているのでしょう。

 

 

 

 

Writer

マキコ 1988 年熊本県生まれ。白川中学校を卒業後カナダへ。公立高校卒業、芸術大学卒業、キッズ アートスクールで働き、バンクーバーの雨にうんざりしたのとカナダ滞在 10 年を区切りに帰熊。文 房具屋、発達しょうがい児支援所、味噌・醤油・酢屋、熊大の非常勤講師、クラフトビールバー、個 人的に英会話を教えるなどして、色々な職業を経験。今度はヨーロッパへの好奇心が押さえられなく なり、フランスで最も太陽が照る街ニースへ。ビラ・アーソン芸術大学院に就学中。

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