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谷川俊太郎 展

アイキャッチ画像  photo: 深堀瑞穂

Information by 熊本市現代美術館

展覧会内容

谷川俊太郎は1952年に詩集『二十億光年の孤独』で鮮烈なデビューを果たしました。感傷や情念とは距離をおく軽やかな作風は、戦後の詩壇に新風をもたらします。「鉄腕アトム」の主題歌、『マザー・グースのうた』や『ピーナッツ』の翻訳、市川崑監督による映画「東京オリンピック」の脚本、武満徹ら日本を代表する音楽 家との協働などでも知られる谷川は、88 歳の現在も、読み手一人一人の心に届くみずみずしい言葉によって 多くの人を魅了し続けています。

 

実生活の喜びやいたみから詩を紡ぎ出してきた谷川は、60 年以上にわたるその仕事のなかで詩と言葉の可能性を広げてきました。本展では谷川の詩「自己紹介」(2007)を起点に、谷川の幅広い創作活動のほか、それらにまつわる資料や交友関係、親しんできた音楽、コレクション等を紹介することで、詩人の創作の背景にも光をあてます。

 

また本展のために書かれた新作の詩や、音楽家小山田圭吾(コーネリアス)・インターフェイスデザイナー中村勇吾とのコラボレーションを通じて、美術館の空間ならではの詩の体験の展開を試みます。本展が、谷川の膨大な仕事を振り返る機会となるとともに、いまなお新たな挑戦を続ける現在進行形の谷川の活動に触れる場となれば幸いです。

 


会場構成

音と映像による新たな詩の体験

展覧会の始まりは小山田圭吾(コーネリアス)の音楽とインターフェイスデザイナー中村勇吾(tha ltd.)の映像による、谷川 俊太郎の詩の空間です。名作絵本『ことばあそびうた』で知られる詩「かっぱ」など、谷川のことばに内在するリズムと小山田の音楽との出合いをお楽しみください。谷川の声をまじえた音と映像のコラージュは、谷川の詩を浴びるような、新たな詩の体験を生みます。

谷川俊太郎展
東京オペラシティ アートギャラリーでの展示風景 2018 年
撮影:木奥惠三
COPYRIGHT ©THA LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 

自己紹介

本スペースでは、20 行からなる谷川の詩「自己紹介」(2007)に沿って、20 のテーマごとに谷川にまつわるものごとを展示、私たちが知っているはずの谷川俊太郎像を見つめ直します。会場には 20 行の詩を 1 行ごとにしるした柱があらわれ、谷川が影響を受けた音楽や「もの」、家族写真、大切な人たちとの書簡、ラジオのコレクション、暮らしの断片、知られざる仕事など、選りすぐりの詩作品とともに展示されます。本展示からは、谷川の日々の暮らしと詩の深い関わりが浮かび上がってくることでし ょう。
また、2020 年現在の自身を描いた書き下ろしの新作も発表します。

谷川俊太郎展   東京オペラシティ アートギャラリーでの展示風景 2018 年
撮影:木奥惠三

 

新作詩の部屋

本展のための書き下ろし作品一編を、シンプルな空間の中で展示します。 変化し続ける詩人・谷川俊太郎のいまをお楽しみください。

 

3.3 の質問

「3.3 の質問」は、谷川が1986年に出版した『33の質問』(ノーマン・メイラーの「69の問答」にちなんで33の質問を作り、7人の知人に問いかけをしながら語り合う)をもととした展示です。本展示ではその現代版として、当初の33の質問から谷川が3問を選び、新たに「0.3の質問」を加えて「3.3の質問」を作りました。これらを各界で活躍する人々に投げかけ、その回答を作品として展示します。シンプルな問いに、回答者のどんな世界観が見えてくるのでしょうか。「問うこと」、「答えること」、「そこに立ち会うこと」に、詩的な体験があふれています。

 


谷川俊太郎プロフィール

 

1931 年 東京生まれ。詩人。
1952 年 第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。
1962 年「月火水木金土日の歌」で第四回日本レコード大賞作詞賞。
1975 年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞。
1982 年『日々の地図』で第34回読売文学賞。
2005 年『シャガールと木の葉』『谷川俊太郎詩選集 1〜3』で第47回毎日芸術賞。
2010 年『トロムソコラージュ』で第1回鮎川信夫賞。
2016 年『詩に就いて』で第11回三好達治賞。
2019 年 国際 交流基金賞、澄和Futurist賞など、受賞・著書多数。

 


関連イベント情報

 

■対談:谷川俊太郎と熊本 *定員に達したため、申込受付終了致しました。

谷川俊太郎と交流の深いお二人が、熊本での連詩制作や『アルテリ』への寄稿など、谷川俊太郎と熊本のつながりを振り返りながら、そこで生まれた作品を読み解きます。

日 時    8月8日(土)午後2時~午後3時30分
場 所 熊本市現代美術館 ホームギャラリー
講 師 伊藤比呂美(詩人)、田尻久子(橙書店店主)
定 員 先着55名
受付開始日 6 月 22 日(月)
申込先 熊本市現代美術館 096-278-7500

 

■ラジオ特別番組 谷川俊太郎「新空間ラジオ」

東京杉並の自宅から、谷川俊太郎が熊本のラジオ局FM791の特別番組に生出演。
展覧会にまつわるトークから、詩の朗読、お気に入りの音楽まで、幅広い内容をお届けします。
日 時:6月27日(土)午後2時~午後4時
放送局:FM791〔FM79.1Mhz〕
地域を問わず、以下からネットで聴くことも可能です。
https://fm791.jp/simulradio.htm

 

■朗読会:詩の朗読の夕べ

「くまもと詩の朗読の会」が定期で実施している詩の朗読会。7-8月は、谷川俊太郎に関連したテーマを設定して開催します。詳細は美術館HPまたは同会の案内チラシをご覧ください。

日 時    7月23日(木)テーマ:うた 8月27日(木)テーマ:白
各午後6時~午後6時50分
場 所 熊本市現代美術館 ホームギャラリー
定 員 先着55名 *要事前申込
受付開始日 6 月 22 日(月)
申込先 熊本市現代美術館 096-278-7500

 

■CAMKレクチャーカレッジ:谷川俊太郎展ができるまで

詩人の仕事はどのようにして美術館の展覧会になったのか? 本展担当学芸員が谷川俊太郎の代表的仕事にも触れつつ、本展開催の舞台裏について語ります。

日 時 8月23日(日)午後2時~午後3時
場 所 熊本市現代美術館 ホームギャラリー
講 師 佐々木玄太郎(熊本市現代美術館 学芸員)
定 員 先着55名 *要事前申込
受付開始日 6 月 22 日(月)
申込先 熊本市現代美術館 096-278-7500

 

 

 

 

 

イベント情報イベント情報は予告なく変更される可能性があります。最新情報は主催者のHPやSNSをご確認ください。

開催時間 2020年6月27日(土)〜2020年9月6日(日) 午前10時~午後8時(入場は午後7時30分まで)
休館日:火曜日
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、 急遽イベントの中止、臨時休館といった対応を行う可能性がございます。 来館時には必ず美術館ホームページで最新の情報をご確認の上、ご来場ください。
会場 熊本市現代美術館 / 〒860-0845 熊本県熊本市中央区上通町2番3号
料金 一般: 1,100(900)円
シニア(65歳以上): 900(700)円
学生(高校生以上): 600(500)円
中学生以下: 無料
*()内は前売り/ 20名以上の団体
*割引の詳細については美術館ウェブサイトをご覧ください。
ホームページ https://www.camk.jp/exhibition/tanikawashuntaro/
その他 主 催:熊本市現代美術館[熊本市・公益財団法人 熊本市美術文化振興財団]、熊本日日新聞社
企画協力:ナナロク社
特別協力:東京オペラシティ アートギャラリー
協 力:株式会社渋谷文泉閣、株式会社山田写真製版所、FIRST UNIVERSAL PRESS

音 楽:小山田圭吾(コーネリアス)
映 像:中村勇吾(tha ltd.)
会場グラフィック:大島依提亜
会場構成:五十嵐瑠衣

後 援:熊本県、熊本県教育委員会、熊本市教育委員会、熊本県文化協会、熊本県美術家連盟、J:COM、 熊本国際観光コンベンション協会、エフエム熊本、FM791
助 成:芸術文化振興基金
お問合せ 熊本市現代美術館 096-278-7500

アクセス

熊本市現代美術館

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