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MUSIC FROM ARTIST Vol. 15 | パソコン音楽クラブ

2019が終わります。師のようなすごい人でも走るくらい忙しいなら僕たちはどうなっちゃうの?Mastarrjaです。あっという間の1年でした。年末感すごく好きです。今回は柴田さん、西山さんからなるDTM*1ユニット、”パソコン音楽クラブ”さんについて紹介させていただきます。ではやっていきましょう。

*1(DTM:デスクトップミュージックの略。PCを用いての作曲。制作手法。

 

 

まず彼らの1番の特徴といえば、現代ではソフトシンセ*2を使うことが主流にも関わらず、80年代~90年代の機材を多く使って音楽を作る事ではないだろうか。私たちが子どもだった時確実に耳にしていたであろう音色を奏でる音源たち。今聴くととても個性的な音が鳴っている。ただ、コード進行やメロディラインなど、現代にアップデートしている部分もあって、新しくも懐かしい、まさに彼らにしか生み出せないサウンド。新鮮に聴こえるし、目の付け所が素晴らしい。彼らはまだ20代ということもあり、そのギャップがまた魅力的。パソコン音楽クラブというユニット名もとても素敵で秀逸である。

*2ソフトシンセ:PCに内蔵されているシンセサイザーのこと。

 

 

しかし彼らの本質はそこではないと私は感じている。本当に着目すべきは、どの楽曲もポップでキャッチーなものに昇華させる能力があるということ。インスト*3だったり、聴き慣れない変わった感じの曲調だったり、または技巧的な楽曲だったとしても、一曲一曲に特徴があり、自然と覚えてしまう。

*3 インスト:インストゥルメンタルの略で、ボーカルが入っていない楽器のみで演奏される曲。

 

 

「ポケモンしりとり(ピカチュウ→ミュウVer.)」(曲は22:39~)

 

 

久々に私のアンテナに強くひっかかった曲に出会ってしまった。先月11月より新たに開始したアニメ版ポケモンの新シリーズ「ポケットモンスター」のエンディングテーマを担当されているのだが、それが大変素晴らしい。全年齢対象としたリリックや一般公募で選ばれた小学生たちのボーカルのクリーンさ、それらと彼らのやりたい音楽が高い次元で融合している。疾走感のあるアシッド*4要素が入ったテクノ。しかもコレ、ライブ会場でも聴けるのだ。聴きたい。(いつか私も音楽でポケモンに関わりたい)

*4 アシッド:アシッド・ハウスというジャンルのこと。主にRoland TB-303というベース音色に特化したシンセサイザーを用いて作られる。下の動画のようなビキビキとした音色。

 

 

 

 

 

 

「reiji no machi」

 

 

まず表記がカッコいい。今年9月にリリースされた彼らの2ndアルバム「Night Flow」に収録されたreiji no machi。夕方から朝方までの時間の流れを表現した今作の中で、ちょうど午前0時に当たる。MVでは誰もいなくなってしまったかのような夜の街が美しく描かれている。恐らく初のMVであり、遺憾無く彼らの世界観が表れている。ボーカルはイラストレーターのイノウエワラビさん。彼ら曰く、必要以上に感情が込もっておらず、声質がフラットで淡々しているという点が彼らの表現したい音楽とマッチしているそう。すごく分かる。

そしてアルバムティザー、これがまた大変素晴らしく、巨大で荘厳な建築物が時の流れに合わせてゆっくりと呼吸しているかのようだ。

 

 

 

 

 

「Escape」

 

 

もしかしたらパソコン音楽クラブの中で一番好きな楽曲かもしれない。

 

ここじゃないどこかへ 連れ出してよ
くだらないこと 何か見つかるといいよね
僕らはいずれ 歳を取ってしまうけど
長い夢とか見たいよね

 

 

誰しもエスケープしてしまいたい時があるだろう。儚くもワクワクする、夏に聴きたい一曲。”空想上の何か”、”ここではない別の場所”、”郊外”そんなワードがとても似合う彼らの音楽。エモひ…。

 

 

 

 

他にもテレビドラマ「電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-」の劇伴制作や、ラフォーレ原宿のCM音楽などを手がけられているのだが、彼らのワークスからは一貫したセンスを感じられ、ブランディングが非常に上手だなと思う。また、是非アルバム単位で聴いてみてほしい。

 

HP、、、阿部寛かな?
http://pasoconongaku.web.fc2.com/Index.html

 

 

 

読んでいただきありがとうございました!文章を書くという初めての試みでしたが、なんだかんだやってこれた気がします。素人なりにですが”読みやすく、血の通ったものを書く”という事を目標にしてきました。今年もお世話になりました~また2020年にお会いしましょう。

 

以上Mastarrjaでした~。

 

 

 


Mastarrja

作詞・作編曲/Trackmaker/DJ/Music Producer based in FUK
2016年より活動を開始。正の感情に基づき、高次元的で高揚感のある、或いは幻想的なサウンドを創り出し、そのどれもが未来の景色をイメージさせる圧倒的な美しさを持つ。地球をより良い方向へ導く為に活動している。

 

Twitter:https://twitter.com/Mastarrja

Instagram:https://www.instagram.com/Mastarrja/

SoundCloud:https://m.soundcloud.com/rintel-rantel

Spotify:https://open.spotify.com/artist/1WCRsxr7C2xVKovIr0tG4B

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