みなさん、お久しぶりです!運営の松下です。
9月25日〜10月1日まで、所属している一般社団法人ゆずり葉の活動で欧州の金融機関の視察に行って来ました!
ゆずり葉とは?
「温かいお金」を地域に巡らせ、人と人、人と自然の豊かな繋がりを生んでいく活動をする団体です。詳しくはこちら→ http://www.yuzuriha.fund/
それで、今回は世界の金融機関の中で注目を集めているオランダのトリオドス銀行とドイツのGLS銀行に訪問しました!
トリオドス銀行1階ロビー
トリオドス銀行とは?
1980年にオランダで発足した銀行で、その業務方針は既存の銀行とはかなり違い、業務の対象となるのは、社会的あるいは環境的に責任ある活動をしている団体や企業に限られます。具体的には以下の4つの部門が対象です。
1、社会経済部門 ‐ 革新的なビジネス、貿易、革新的な生活・労働・サービス・ビジネスセンター
2、自然と環境部門 ‐ 持続可能なエネルギー(太陽熱および風力)、有機農業、環境技術、自然保護
3、非営利・芸術部門 ‐ 教育、医療保障、介護、芸術家(個人/グループ)、その他特定のニーズ
4、南北問題部門 ‐ マイクロファイナンス、南の貧困層の起業推進の為のフェア・トレード
アートだらけのオフィス
2000年度時点ですが資産の伸び率は37%、純益ベースでは81%と、数字面でもその急成長ぶりが注目されていますが、私がオフィスに訪問して気になったのは、オフィス内にあるアートの数。どこを歩いても視界には必ずアートが入るほどでした。
写真が悪いですが、エントランスに入ってすぐ左右に綺麗に飾られたお花があります。
ここは会議室の壁ですが、一面フェルトです。不思議だったのでペタペタ触ってたところ、防音?か何か機能面でも優れているとのこと。すみません、英語でしたが情熱的な説明でうなずくのが精一杯でわかりませんでした。
これも写真が悪いですが、円形のお皿のようなオブジェに真ん中窓の横にあるものはダンボールで作られたフクロウのようなもの。そして右側には絵が飾ってありました。
これは一階の食堂のカーテンですが、これもフェルトで作られていました。
なんでも、融資した先の施設や作家さんが作品を寄付してくださったそうで、うまくは言えませんが、銀行と融資先の関係がとても良いんだなと感じられました。
他にもいっぱいありましたが、あまりパシャパシャ撮る勇気もなく写真はこれくらいです。(笑)
私たちアートヒューマンプロジェクトの活動をしているDESSINのオフィスでも、いつかはアーティストのみなさんが展示やワークショップなどができるような空間を兼ね備えた自社オフィスを作りたいと思っていたので、その時にたくさんのアーティストの方の作品でいっぱいになったらどんなに素敵だろうとワクワクしました。
融資先訪問
今回は、GLS銀行が実際に融資しているお客さんのところも訪問したのですが、こちらは自然派のアイスクリーム屋 I AM LOVEさん(http://www.i-am-love.de/)
住宅街のマンションの一階にありました。
平日の昼間にも関わらず、お客さんがたくさんいました!みんな買ったあとは道路に設置してあるベンチに腰掛けて食べていました。
オーナーさんはもともとイベント会社をしていた関係でこんなものも。
こちらはメニュー
こちらがオーナーのケビンさん
そして、こちらもGLS銀行さんのお客さんで、失業者にアートのトレーニングして職業につなげる活動をしているdefaktoさんを訪問した時の写真です。(https://defakto.org/de/team)
18歳〜25歳の方達が演劇のプログラムを実施している様子。
エントランスと、張り出されているプログラムの数々。
最後に集合写真。
終わりに
いづれのお客さんもGLS銀行さんだからこそここまで来れたと、銀行との豊かな関係性を実感できて良い訪問になりました。GLS銀行とトリオドス銀行を訪問して思ったのは、日本の銀行とは似て非なるものどころか、全然違うものだということ。何のために銀行が存在しているのか、そこにどんな大義があるのか。
こんなに身近で頼れる銀行という存在があることが羨ましく思う一方で、ゆずり葉でこのような取り組みができるようになれば、いつかアーティストとしてスタートアップを考えている皆さんに資金面を含めより良いフォローができるのではないかと思いました。
熊本の芸術文化がより魅力的で、みんなが自らの道を全うできる街に熊本がなったらいいですね・・・!それでは、欧州レポート第一弾はこれで終わりです。