ARTICLEアーティストのリアルを届ける特集記事
人でもモノでもあたらしい出会いには胸が高鳴りますが、持ちものはできるだけ長く使いたいと思っています。一緒に過ごした時間が長いほど愛着が湧いてくるから。椅子張り職人のツバメさんは修理だけでなく、その椅子がどんなふうに過ごしてきたのか、まるでアルバムをめくるように持ち主との歴史に思いを馳せながら丁寧に手を入れます。
その眼差しの柔らかなこと。時間に追われた生活をしていると行動や仕草が雑になりがちですが、本当にそれでいいの?手元にあるものを大切にすること。それは、気持ちにゆとりと安らぎを与える最善の方法なのかもしれません。