今日も暑い1日でしたね。
事務所では、僕の位置だけ冷房が当たるので少し寒いくらいですが、後の二人は暑くてたまらないともがいていました。そんな二人は珍しく今日は飲みに行くそうで、一人事務所に取り残されてせっせとブログを書いています・・・。
さて、前回の続きです。
ヨーロッパをぐるっと自転車で周り、東京で勉強をしていざアントワープの試験を受けたわけですが、結果は不合格。
通例だと1日目にデッサンとポートフォリオを見てもらい、二日目に面接という流れでしたが、その年は突然面接がスタート!1日目を終えた後に苦手な英語を暗記しようと目論んでいたにもかかわらず、まさかの初日から面接。しかも「君から行こう!」と指をさされ、トップバッターに。
とりあえず「Yeah〜」を繰り返すも、すぐに「君は英語を勉強してまたきなさい」と不合格予告をされました。(笑)
もちろん落ちたのは英語力が足りなかったのもありますが、みんなのポートフォリオやその場でのプレゼンを見てると、完全に実力不足だった思います。
合格発表は2日目。学校の階段に全員集められ合格者だけ名前を読み上げられます。
受験生のポートフォリオの一ページ
学内の本屋さん
学内
アントワープ王立芸術アカデミー:https://antwerp-fashion.be/
結果は不合格だったけど、学んだこともいくつかありました。
まず一つは、ルールに縛られる必要はないということ。
1日目のデッサンが終わった後は、各自机の上にポートフォリオを置いて帰るのですが、終わってみるとその置き方、見せ方そのものも一つのプレゼンテーションだったと気がつきました。
ルールというと大袈裟かもしれませんが、指示としては「ポートフォリオを机の上に置いて帰ること」でした。
しかし、他の受験室に行って驚いたのは、自分のスペースを目一杯使ってポートフォリオの中身を広げたり、はみ出して壁に貼り付けてブースのように表現したり、いわば自分の世界観はこれだ!とアピールをしていたんです。
机の上に置かれたポートフォリオを先生が順番に回っていくことを考えると、A3やそこらのサイズの冊子に大人しく写真やドローイングが入っているより、スペースいっぱいに表現されている方がインパクトも違います。
もちろん中身が大切ですが、大人しく机の上にポンっと置いて帰った自分と自分のブースを目一杯使って表現した人たちでは印象が大きく違ったと思います。もっと言えば、相手に伝えるために与えられたリソースを最大限に生かして、多少言われた範囲を越えようと表現した人たちの方が上手でした。
二つ目は、価値観、基準、常識は自分が全てではないこと。また、多様性を受け入れる強さが必要だということ。
当たり前のことですが、一歩外に出ると痛感するものですね。
具体的な例をうまく言えませんが、自転車を持って海外を回る中で、12人部屋に外国人と一緒に寝泊まりしたり、高速道路を自転車で走ったり、道端で声をかけられて連れて行かれたり、お水が出なかったり、なんか色々・・・ これまで当たり前だと思っていたことが覆っていく日々は、とても刺激的でした。
本当はもっとポンポン書いていこうと思ってましたが、一つ一つが今の自分を形成してることでなんだかうまく書けずにすみません。(笑)
今日は、欧州をまわった時の写真を並べて終わりにします・・・!
次は、大学を卒業してからの話をしようと思います!
松下