ARTICLEアーティストのリアルを届ける特集記事
上通りアーケードから北に一本入った藪ノ内通りにオープンした「Gluck Coffee Spot」。今回は、店主でありバリスタの三木さんにコーヒー業界に入るきっかけから店舗をオープンするまでの経緯について尋ねました。
AHP:
この度はショップオープンおめでとうございます。7月1日にOPENしてから一か月が経ちましたが、手応えの方はいかがですか?
三木さん:
思ってた以上に多くのお客様が来店してくださっていてホッとしています。今はインスタを始めとするSNSの影響が大きいからか知らず知らずのうちに広まっている感じです。
AHP:
そうなんですね。特にお客さんとなる世代がSNSを使用する年代だとすぐに広まるんでしょうね。すみません、確認ですがお店の名前は「グラック」という読みでまちがいないですか?(笑)
三木さん:
はい。ドイツ語で「幸せ・幸福」を表す言葉で、本当はグリュックと発音するみたいですが、言いづらいので英語読みにしています。焙煎もするので“Roasters”も良いなと考えていたのですが、路地裏でひっそりとコーヒーを淹れているので“Spot”という場を表す名前にしました。
AHP:
あってて良かったです(笑)とても良い意味ですね!三木さんは、まだお若そうですが今何歳ですか?この若さでお店を出そうというその心意気というか、自分の道を歩み姿勢がかっこいいなと思ったのですが、お店をオープンするまで何をされていたんでしょうか?
三木さん:
もうすぐ27歳になります。大学生の頃バイトしようと思ってタウンワーク見てたら、スタバのロゴマークがあって「あ、このお店知ってる!」と思って応募したのがコーヒーの世界に入ったきっかけですね。今でこそコーヒーは好きですが、当時は正直コーヒーは飲めませんでした。
AHP:
それは驚きです!タウンワークが入り口だったとは思いもしませんでした。
三木さん:
はい。今でこそ人と話ができるようになりましたが、もともとは人見知りで会話は苦手でした。
AHP:
人生どうなるかわかりませんね。(笑)
三木さん:
次は、上通りのCafe SWITCHに働いて、その時に知人がしていたバリスタ体験を受けて、本格的なマシンに触れたりしているうちにだんだん興味が湧いてきました。
一つ大きなきっかけになったのは、上乃裏通りにできたコーヒショップ“And Coffee Roasters(ACR)”さんのコーヒーを飲んだことでした。それまでは、まだコーヒーって苦い飲み物だなって思ってたんですが、ACRのコーヒーは違ったんです。
通常コーヒーの酸味って敬遠されがちなんですが、ACRのはとてもフレッシュでフルーティーな味わいだったんです。エチオピアの豆を使用したものはブルーベリーのようなテイストで、その時にコーヒーそのものにすごい魅力を感じました。
AHP:
今まで飲んだことのない全く新しい体験が大きな刺激になったんですね。
三木さん:
はい。それから半年か一年後に、以前スタバで一緒に働いていた“808 Coffee Stop”のオーナーのタクマと並木坂近くに「808」というお店をOPENしました。
AHP:
行動が早いですね。今は別にお店をしていますが、お店をオープンした後はどうなったんですか?
三木さん:
有難いことに沢山の人が来てくださったのですが、近隣の方への迷惑など色々考えた結果そこは2か月で閉めることになりました。その後もイベント出店したりバイトを掛け持ちしながら続けていました。そんな中でACRの人が東京で別店舗の立ち上げをするという話があり、これまできちんと人に習う機会もなかったので良いタイミングだと思い一年ほど修行に東京に行きました。
AHP:
自分ですでにスタートを切っていた中で大きな決断ですね。その後、帰ってきてお店をスタートされたのですか?
三木さん:
すぐに始めたわけではありません。熊本に帰ってきてからは、お昼はON THE BOOKSというライフスタイルショップで、夜はLIFE DAILY MEALSという飲食店に勤めながら、天草の麻こころ茶屋というお店で焙煎の練習をしていました。
実は東京に行く前に少しだけON THE BOOKSで働いていたんですが、ACRがこのお店にショップインショップという形態で出店していた繋がりがあって、もう一方のLIFE DAILY MEALSも東京での繋がりがあって働いていました。
AHP:
熊本では「出る杭はうたれる」というイメージがありましたが、三木さんは周りの方に背中を押してもらっているような、そんな印象です。
三木さん:
正直、自分は何もしていないという感覚で、周りの人たちには本当に感謝しています。現在こうしてお店を出していますが、本当は帰ってきて1年後からお店をしようかなと思っていました。ただ、ここでも良いきっかけがありました。
通っている洋服屋さんがあるんですが、そこがしているBarで偶然その洋服屋さんのオーナーと会って、「今後どうするの?」って話になり、まずは自分のお店から始めて、ゆくゆくは多店舗展開してコーヒー業界で働きたい人たちに取って担い手になれるようなコーヒーショップをしたいと話しました。
この考えは、東京の第一線で働くコーヒー業界の人たちを見てきたことが影響しています。自分たちの取り組みをどう社会に根付かせていくか、それぞれに考えていました。これは、これまで自分にはなかった視点というか、視野が大きく広がりました。
そして、後日お誘いの電話をいただいて、会社でやったほうが夢も叶えやすいんじゃないかと言ってくださって、それから今回のお店のオープンに繋がりました。
AHP:
純粋な想いに沿って人生を歩み、またその過程で様々なことを学び、そして背中を押してくれる繋がりが、この「Gluck Coffee Spot」を生んだように思いました。本日はお忙しい中ありがとうございました!
三木さん:
こちらこそありがとうございました。
Gluck Coffee Spotでは、ドリップコーヒーをはじめ、ホットドッグやトースト、スコーンなどもご用意されています。子供用のオレンジジュースやご自宅でも楽しめるコーヒー豆も販売しておりますので、街中へお越しの際は是非遊びに行ってみてください!
Gluck Coffee Spot – OPEN EVERYDAY!!
10:00~22:00
〒860-0846熊本県熊本市中央区城東町5-52
Tel / Fax 096-288-2556
E-mail gluckcoffeespot.jp
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