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熊本地震復興支援特別企画 丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス水彩画・素描展

 

 

これまで、様々な復興支援企画展が開催されてきましたが、今回は「丸沼芸術の森」代表の須藤勝茂氏から文化的復興支援として本展覧会が開催されます。作品は、「丸沼芸術の森」コレクションより、アメリカの巨匠アンドリュー・ワイエスの重要な作品群「オルソン・ハウス・シリーズ」から、抜粋展示として水彩画・素描40点がご紹介されます。

 

 

 

 

丸沼芸術の森とは?

丸沼芸術の森は株式会社丸沼倉庫代表取締役社長でもある須崎勝茂により、1980年代前半に設立されました。これは、須崎自らの趣味が高じて陶房を開窯、陶芸家との交流を始めた中で、芸術家を目指す若者達にとって、制作の場となるアトリエの確保もままならない状況を知るようになりました。そこで須崎は所有する地所の一部を、アーティストへの制作場所として提供しました。彼らとの議論や協同を経て、1つだったアトリエは数が増加し、現在では彫刻・陶芸・版画・絵画など、ジャンルを超えた十数名の芸術家が制作を行っています。また、コレクションも次第に充実し、特に現代アメリカを代表するアンドリュー・ワイエス、ベン・シャーンについては国内有数の作品群を所蔵しています。そして陶房は陶芸教室として一般に開放、定期的に開催される展覧会はボランティアスタッフと共に企画・運営されています。芸術をより身近なものとして、文化振興を通した地域社会への貢献を丸沼芸術の森は目指しています。

—丸沼芸術の森HPより

 

丸沼芸術の森:http://marunuma-artpark.co.jp/

 

 

 

アンドリュー・ワイエス(1917-2009)について

アンドリュー・ワイエスは、アメリカンリアリズムを受け継ぐ国民的画家として広く知られ、詩情あふれる画風は日本人にも大変人気があります。ワイエスの描く世界は、生まれ故郷のペンシルベニア州・チャッズフォードとメイン州・クッシングに限られ、身近な風景とそこに暮らす親しい人々の日常を、克明に神々しいまでに美しく描きました。彼の魔術的ともいわれる技法は、対象を丹念に観察し、一旦記憶の奥に閉じこめ、それを引き出して心に残るものだけを描くことから生まれます。子供のような純粋なエモーションに導かれ、魂を込めて描かれた作品は生き生きとして見る人々の心に深く響きます。2007年にはブッシュ大統領より、芸術勲章「National Medal of Arts」を授与されたのを始め、歴代大統領から数々の勲章を授章するなど、名実ともに現代アメリカを代表する作家となりましたが、2009年1月16日、91歳の生涯を終えました。画家の人生と業績を讃えメイン州の州知事は7月12日のワイエスの誕生日を「Wyeth Day」にすることを決定しました。

 

オルソンハウス・シリーズ

 《クリスティーナの世界》は〈オルソンハウス・シリーズ〉というワイエスの画業の中でも最も重要と言われている作品群で、メイン州のクッシングに暮らしたオルソン家の姉弟の日常を、1939年から約30年間に渡って描かれたものです。
  オルソン家の姉、クリスティーナは足に重度の障害を持つ、そして非常に自尊心の高い女性で、アルヴァロに助けられながら、慎ましやかに、しかし高い誇りを持って生活していました。
  二人に出会った当時、美術界に華々しくデビューしていた、若かりし日のワイエスは、その家の建築様式やたたずまいに魅了されていきます。「オルソンの家はニューイングランドのシンボルだ、そこに暮らす姉弟もまた忍耐強く、威厳があり、独特の頑固さはニューイングランド気質そのものだ。」と言い、彼らの身の回りにあるものに興味を惹かれ、繰り返し描きました。その対象は、家屋、道具、人物、船などです。1960年代末、2人の姉弟が亡くなるまで、ワイエスはこの絵画シリーズを描き続けました。

 

—丸沼芸術の森HPより

 

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